井の中の蛙大海を知らず

# いのなかのかわずたいかいをしらず

井の中の蛙大海を知らず

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2023/06/07

種類:その他格言
井の中の蛙大海を知らず

近頃は上部が解放された井戸、そして蛙の姿もお目にかかれなくなっています。
今の子供達に蛙が落ちてしまうような井戸の説明をしても分かるのでしょうか。


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絶滅危惧の井戸、蛙、ことわざ

「井の中の蛙大海を知らず」とは、井戸に落ちた蛙が井戸の中で暮らしているために広い世界や大海を知らないという意味を表しています。このことわざは、狭い範囲や限られた状況に固執していて、広い視野や知識を持たないことを指摘するために使われます。また、自分の経験や知識だけで判断し、外の世界や新しいことに対して開かれていない態度を批判する場合にも用いられます。

さて、イラストで紹介しているような井戸に落ちた蛙を現代では見つけるのは非常に困難でしょうね。

近代化の進展に伴い、都市部だけでなく町村部でも水道網が整備されました。水道網の普及により、生活用水を安定して供給することが可能になり、井戸の必要性が減少しました。また、地下水は貴重な水源ですが、地下水位の低下や汚染の問題が生じています。近年、地下水の管理と保護が重視され、地下水の持続的な利用を目指すために、井戸の規制や地下水の適切な管理が行われ、生活用水としての利用に多くの制限がつけられています。さらに、居住地域の都市化の進展により、建物や道路などの都市インフラの整備が進みました。その結果、建築物や舗装された地域が増加し、古井戸は埋められていきました。

もし井戸が幸運にも残っていたとしても、子供や酔っ払いが落下する危険のある開放型の井戸は居住地ではあり得ないでしょう。

蛙についても同様です。私は東京を離れ、地方の都市(周りには田畑が残っております)に移り住んでおりますが、覚えている限り蛙を見かけたことはありません。

田舎であっても都市化や農地の開発により、蛙が生息する湿地帯や水辺の生息地が減少しました。湿地や水源の減少は、蛙の生存環境に直接的な影響を与えているでしょう。さらに、工業化や都市化に伴い、水域や水源の汚染が進みました。農薬や化学物質、排水などが水に流れ込み、水質の劣化が蛙の生息環境に悪影響を及ぼしているとも考えられます。

このように、「井の中の蛙」を具体的に説明できる環境は激減しており、このことわざ自体の存続も危ぶまれる状況です。

その他格言

井の中の蛙大海を知らず

作画:
今時、井戸を活用するとしても子供達が落下しないように上部をしっかりと封印し、電動ポンプを設置しているでしょうね。
蛙が落ちて住み着くような井戸を昨今探そうとしたら、過疎の村などに赴き、放置された井戸を探すしかありません。当然、そのような井戸は掃除はされておらず、堆積物により水位も下がっているでしょう。
しかし、人の関与がないため、井戸という小さな世界で生態系ができあがり、仮に蛙が落ちても生き延びると考えられます。
そんな井戸をイメージして作画しました。
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「井の中の蛙大海を知らず」(その他格言)の解説(私見)
さて、自己陶酔になってしまいますが、私は長年多くのことに興味を持ち、様々なことを習得してきました。しかし、歳とともにその速度が低下していることに気づくことがあります。さらに、今まで習得してきた知識や技能でしか手をつけない自分にも気づきます。ITという日進月歩の世界に身を置いている以上、その状況に危機感を覚えざるを得ません。まさに「井の中の蛙」状態です。

このままではいけません。貪欲さを取り戻さなければ。
イラストご利用の注意:掲載のイラストは「イラストご利用の注意」に沿い、ご利用いただくことが可能です。

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