# いぬもあるけばぼうにあたる
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犬も歩けば棒に当たる
種類:江戸かるた
犬も歩けば棒に当たる
最初の札なのに、動物虐待のなんか嫌な感じの絵になってしまいました。
私が幼少期の正月に遊んでいた子供向けのカルタには、犬が立っている棒に勝手にぶつかっている絵が描かれていました。子供心にも「そんなおバカな犬いるわけないでしょ!」と思っていました。
実際にそんな犬が存在したら、それは明らかに脳に障害がある状態ですね。
本サイトを作るきっかけをくれた滑川氏の本に掲載されている古いかるた絵では、人が犬をたたいている様子が描かれています。しかしこれは動物愛護の観点から問題があると考えられているため、現在は前述のおバカ犬になっています。
現代風のイメージに仕上げてみました。近所のおばさんがステッキを振りかざして、薄汚れた首輪のついた犬を叩いています。この描写は教育的には好ましくないと言えるかもしれませんが、本来のことわざの意味である「うろちょろ動き回ると、とんだ災いに見舞われるから気をつけろ」というメッセージはうまく表現されていますね。
最近では、「まずは行動を起こせば物事は好転する」という意味合いでこのことわざがよく使われるようですので、犬を叩く絵自体がそぐわないかもしれません。
このような解釈や表現の違いは、時代や文化の変化によるものであり、ことわざの理解や使われ方も変化していくものです。そのため、絵やイラストも現代の価値観や考え方に合わせてアレンジされることがあります。
私たちは言葉や絵を通じて、伝統的なことわざの意味を尊重しつつも、現代の価値観やメッセージを適切に表現することが求められているのです。
犬も歩けば棒に当たる