# 戦前は誰もが知っていた「和気清麻呂」、この頃は、、、
え
英雄も時代に流される
種類:創作格言
英雄も時代に流される
和気清麻呂は、皇居に銅像が立っているくらいの偉人です。戦前は全国民が知るほどの英雄でしたが、今ではあまり知られていないかもしれません。日本最大の藤公園を花見に訪れたとき、公園の隣にある和気清麻呂公を祀る和気神社も参詣。公園に比べると訪れる人が少ないなぁ。
藤の花が見頃ということで、岡山県和気郡和気町にある「藤公園」に行きました。満開の藤の花は香り豊かで艶やか。春を全身で感じることができました。
藤公園の隣(逆かな)には和気清麻呂(わけのきよまろ)を祀った和気神社があり、花見の帰りに参拝いたしました。でも、藤公園の賑わいに比べて参拝者の人数はかなり少ない。
戦前に教育を受けた年配者は和気清麻呂を知らぬ者はいないとのことです。なにしろ和気清麻呂と楠木正成の二人の銅像が日本を代表する英雄として皇居に建立されているのですから。
高校の教科書で確かに和気清麻呂が登場したことは覚えています。
教科書の内容を平たく述べますと「奈良時代、利権が集中していた道鏡という坊さんが、神からのお告げを盾に自分を天皇にしようと画策しました。しかし、清麻呂がそれを阻止しようと頑張った。清麻呂は島流しにされちゃうけど復権してめでたしめでたし。」とう感じでしょうか。このように天皇家の系譜を守るために奔走した清麻呂をたたえて皇居に銅像を建て、尊皇が至上であった戦前教育では重要視されていたのでしょう。
同様のことは皇居にあるもう一つある銅像/楠木正成にも当てはまり、彼は鎌倉幕府を打ち破り天皇の復権への大きな貢献をしたことから銅像建立に至っているのでしょう。
和気神社の縁起など関係なく、和気の藤公園に全国から集められた銘木達は花を毎年途絶えることなく爽やかな香りとともに咲かせます。
藤の花の房には花が連綿と連なっています。同じように世代が変わって時代背景が変わったとしても、英雄譚がしっかりと伝承されるべきではないかと考えさせられた次第です。
英雄も時代に流される