昔から星を見るのが好きだった。
中学生の頃には庭に6インチ反射望遠鏡の観測場所を設け、夜ごとに星空へ没入していた。
それから半世紀余りが過ぎ、居住環境の光害や夜遊びの習慣も重なり、星を見る機会はすっかり減ってしまった。
しかし、イラストは別だ。
科学がどれほど進んでも宇宙の神秘は解き明かされ尽くすことはなく、写真の存在しない対象も多々ある。
だからこそ、イラストの需要は高い。
私はそれにかこつけて、数多くの天文イラストを作成してきた。
ある程度の天文知識もあるので、描くこと自体は楽しい。
問題は――キーワード付与のいい加減さである。
「お月見」と付けたはずが、いつの間にか「バニーガール」にも「天文」のタグが付いている。
月とウサギの連想が暴走した結果だろう。
天文→月→月見→うさぎの餅つき→うさぎ→バニーガール と...
検索すれば「天文」と「バニーガール」が同居する、奇妙なギャラリーが出来上がってしまった。
これはさすがに整理しなければならない。
星を見る機会は減っても、イラストの中では宇宙を自由に旅できる。
ただし、キーワードが暴走すると「天文」と「バニーガール」が肩を並べる奇妙な光景が生まれる。
宇宙の神秘を描くのも大事だが、検索の宇宙を整理するのもまた大事。
私の次なる課題は、望遠鏡ではなく キーワードの整頓 なのかもしれない。